隆慶一郎著「一夢庵風流記」天下の傾奇者、花の慶次推参!

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読書
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こんにちは、たどんです。
今回ご紹介するのは、隆慶一郎著「一夢庵風流記」です。
隆慶一郎の著書を紹介するのはこれで3冊目です。

簡単なあらすじ

時は戦国嵐の時代(昔のアニメソングのパクリ)、前田慶次郎という武士がいた。
戦国時代から江戸時代にかけ、主に京都や江戸で、派手な身なりで、常軌を逸した行動に走る者を傾奇者(かぶきもの)という。
この前田慶次郎も、派手な衣服を身にまとい、奇抜な行いで、周囲の人が驚き、注目されることを好んだ傾奇者であった。
しかし、いざ戦(いくさ)となれば、愛馬を駆って一人敵陣に切り込み、蹴散らすツワモノで、当時としては身体もでかかった。
前田利家とその妻まつ、直江兼続、豊臣秀吉などと関わりながらも自由奔放に生き抜いた、傾奇者前田慶次郎の生涯を描く。

花の慶次

前田慶次郎の名が知られるようになったのは、隆慶一郎著「一夢庵風流記」というよりも、同書を原作に、漫画家原哲夫によって描かれた「花の慶次~雲のかなたに~」の影響が大きいのではないでしょうか。
「花の慶次~雲のかなたに~」は、1990年~1993年に週間少年ジャンプで連載されました。
その人気に便乗し、「花の慶次」は、ゲーム、パチンコ、パチスロなどで採用され、さらにはあの宝塚でも「宝塚傾奇絵巻『一夢庵風流記 前田慶次』」として上演されました。

原哲夫

漫画家の原哲夫といえば、なんと言っても「北斗の拳」です。
「北斗の拳」の人気は今でも衰えません。
でも私は「花の慶次」の方が好きです。
もっとも私が時代小説が好き、ということもありますが。
原哲夫先生、「花の慶次」では数々の名文句を表現しています。
私の記憶に強く残る名言は、前田慶次郎がケンカをふっかけられたときに発した言葉です。
「虎はなにゆえ強いと思う? もともと強いからよ」
要は、相手に「俺は強いよ」とアンにほのめかしているわけですが、その例えが絶妙ですよね。
これは自分に自信がなければ言えない言葉です。
原作にはなかった言葉だと思うので、原哲夫先生が考えたものでしょう。

漫画の名言・名セリフ

ヒットした漫画には多くの名言・名セリフがあります。
有名なものとしては
・「スラムダンク」の安西先生のセリフで
  あきらめたらそこで試合終了ですよ・・・?
・「北斗の拳」のケンシロウ
  お前はもう死んでいる
などがあり、これらはよく日常会話の中でも出てきますよね。
それだけ日本人の中に浸透しているということでしょう。
逆にいえば、名言・名ゼリフのない漫画は、単発でヒットしても後々までは残らない、ということかもしれません。

現代の傾奇者

現代の日本の傾奇者といえば誰でしょう。
ネットなどでは
・ さかなクン
・ 本田圭佑(サッカー)
・ 亀田兄弟(ボクシング)
・ 国母和宏(スノーボード)
・ 北野たけし
などがあげられています。
一時期、あるいは今も影響力のある人ですね。
電車の中で、ときおり、漫画の世界から飛び出してきたような可愛いドレスのような洋服を着た女の子やメイド服のような格好をした女の子を見かけます。
そんな女の子を見て、周囲の人の視線が注がれています。
私のようなジジイから見ると「よく恥ずかしくないな。」と思ってしまいますが、今考えてみると、あの女の子たちも「傾奇者」なのかもしれません。
日本は平和です。

隆慶一郎氏の作品

隆慶一郎が時代小説作家としてデビューしたのは60歳を過ぎてからです。
しかし、デビュー後、約5年という短い間でしたが、次から次へとヒット作品を生み出しました。
隆慶一郎は、1989年に66歳で亡くなられました。
もっと長生きして、多くの作品を生み出してほしかった。
隆慶一郎は、私の大好きな作家の一人です。
当ブログでは、過去に隆慶一郎の作品として
・ 「吉原御免状」
・ 「捨て童子・松平忠輝」
を紹介しています。
もしよければ覗いてみてください。
「吉原御免状」隆慶一郎著。時代小説好きなら是非読みたい。
隆慶一郎という時代小説の作家をご存知ですか?60歳を過ぎてから時代小説の作家デビュー、約5年という短い間でしたが、次から次へとヒット作品を生み出しました。私の大好きな作家の一人です。「吉原御免状」読みだしたらもうとまりませんよ!
隆慶一郎著「捨て童子・松平忠輝」波乱万丈の生涯を爽やかに描く。
隆慶一郎。私の好きな作家の一人です。明るい作風で、読後感も爽やかです。本書は歴史上実在した人物を描いてますが、主人公松平忠輝は、どちらかといえば歴史に埋もれていた人物。そこにスポットライトをあて、世に出した。長編ですが、サラッと読めます。
また隆慶一郎作品の中には
「影武者徳川家康」
というヒット作があります。
読んでいると、「こりゃ本当のことかもしれないな。」と思わせるほど読者を引きつける素晴らしい作品です。
いずれ当ブログでもご紹介したいと思っておりますが、おすすめの本です。

読んだ感想

私がつけている読書記録をひもといてみると
永江朗著「不良のための読書術」、鷲田小彌太著「シニアの読書生活」ですすめていたので買ってみた。
なかなか面白い。
実在の人物らしいが、本当に当時このような侍がいたのだろうか?
だいぶ脚色もあるのだろうが小説なので許すとしよう。
などとエラそうに書いています。

まとめ

隆慶一郎氏の作品を読んでいると、描かれた情景がそのまま頭に浮かんでくるような気がします。
これも隆慶一郎氏の文章力のなせる技なのでしょう。
「一夢庵風流記」は1冊読み切りです。
「吉原御免状」と同様、十分1日でも読める分量です。
実際私は、読み始めると面白くて、夜を徹して1日で読んでしまいました。
次の日の仕事が辛かったこと、辛かったこと・・・。
「一夢庵風流記」については、マンガもおすすめです。
原哲夫作「花の慶次~雲のかなたに~」です。
もちろん原作は最高ですが、このマンガも最高です。

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