こんにちは、たどんです。
今回は本の紹介です。
著者 児玉 清
わたし達より若い世代の方であれば「児玉清」といえば、俳優というより
クイズ番組の司会者という認識かもしれません。
クイズ番組「アタック25」の中での「アタックチャンス」という掛け声は、芸人の博多華丸が真似をして有名ですね。
1934年生まれ、2011年5月に死去。
児玉清氏は読書家としても有名で、読書に関する著作も何冊か出しています。
今回、氏の代表作「寝ても覚めても本の虫」を読んで感銘を覚え、ついつい他の作品も入手して読んでしまいました。
「寝ても覚めても本の虫」
著者の好きな本の傾向が自分と似ているので、なにか面白い本はないか参考になれば、と思い読んでみました。
著者は本書12ページ「どうして本が好きになったか」のところに
大 好 き な 作 家 の 新 刊 書 の 最 初 の 真 を 開 く と き の 喜 び に ま さ る も の は め っ た に な い 。
ど ん な 話 で 、 主 人 公 は ど う い う 人 物 な の か 、 読 み 始 め の わ く わ く し た 気 持 と 心 の と きめ き は ま さ に 最 高 の 気 分 、 つ く づ く 幸 せ だ と 思 う 瞬 間 で あ る〜中略〜
、 今 で は 翻 訳 を 待 ち切 れ ず に 、 ハ ー ド カ バ ー が あ ち ら で 発 売 さ れ る や 、 で き る だ け 早 く 買 っ て 読 む と い うこ と を こ の 十 数 年 続 け て い て 、 そ れ が 現 在 の 僕 の 最 大 の 楽 し み と な っ て い る 。
この著者の書き出しに大変共感を覚え、また海外の好きな著者の新刊本をいち早く読みたいという思いから、原書を読むようになる著者の読書に対する熱意にも敬意を覚えました。
本書では、著者の好きなアメリカやイギリスのハードボイルドやミステリー作品など多数紹介されています。
一つずつここであげることはしませんが、わたしがまだ読んでない本がほとんどで、大いに参考にさせてもらいました。
「すべては今日から」
本書は新聞や雑誌に掲載された著者のエッセーです。
著者の人となりがよく分かる。
もちろん随所に本の紹介が散りばめられています。
「ぼくの新書体験」というエッセーに
ところで僕は新書版のサイズが大好きなのだ。極論を言えば、世の中の本が全部現在の新書サイズになってくれればと願っているくらいだ。
(同書・31ページ)
全く同感。
わたしも新書サイズが大好き。
特に岩波新書についてはいろいろ思い入れがあり、当ブログでも過去に岩波新書に関連する記事をアップしています。
「ひたすら面白い小説が読みたくて」
本書は、著者のお気に入りの作家「あさのあつこ」や「トム・クランシー」など、数十冊の本が紹介されています。
本書で紹介されている本の9割方は未読です。
読んでない本ばかりで悔しいというより、まだこんなに面白そうな本がある、と嬉しい気持ちになりました。
「児玉清の『あの作家に会いたい』」
本書は、国内でも有名な東野圭吾や宮部みゆきなど25名の作家に対する児玉氏のインタビューを掲載したものです。
作家にインタビューするには、その作家の著作のほとんどを読みこなしていなければ、ろくな質問や対話はできないでしょう。
児玉氏の読書量、博識に驚かされる1冊です。
もちろん作家の話にも興味がわきます。
「私の本棚」新潮社編
本書は、日々増殖する本と闘う23名の著名人のエッセー集。
その中に、読書家である児玉清氏も寄稿されている。
児玉氏の本棚の一部の写真も掲載されていますが、まるで図書館のようです。
その他の著名人のエッセーも面白かった。
まとめ
わたしの趣味は何か?
と聞かれたら「読書」と答えるしかありません。
しかし児玉清氏の著作を読むと、その読書量に圧倒されます。
児玉氏のおすすめ本は、死ぬまでにはとても読みきれないでしょう。
でも死ぬまで楽しみは尽きないと思えば嬉しいかも・・・。