小林まこと作「1・2の三四郎」シニアでも楽しめるマンガです。

読書
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こんにちは、たどんです。
今回は面白いマンガを紹介します。
「1・2の三四郎」
スポ根好きのシニアには超オススメです。

簡単な内容

東(あずま)三四郎。
運動神経抜群。
ラグビー部の超高校級ラガーマンだったが、ある理由からラグビー部をやめることになる。
そこでレスリングでは超高校級の西上馬之助、空手の南小路虎吉、転校生の北条志乃、4人で廃部寸前であった柔道部を再生させる。
三四郎たちの柔道部は、地区大会で波乱を巻き起こすが、三四郎が本当にやりたいスポーツは柔道ではなかった。
高校卒業が近づくと、三四郎はハードなトレーニングに打ち込む。
夢に向かって突き進む三四郎。
果たして三四郎の夢とは。
夢は実現するのか・・・。

ここが面白い

主人公の成長する姿が楽しい(ネタバレあり)

県下有数のラグビー強豪校のラガーマンとして活躍し、将来も嘱望されていた三四郎。
ある理由からラグビーをやめざるを得なくなる。
しかし、三四郎、部活はラグビー、趣味は格闘技。
ラグビーをやめた後、レスリングの西上馬之助や空手の南小路虎吉とともに、柔道部を総合格闘部として再生し、格闘技の道を進みだす。
そして高校の卒業が近づくにつれ、プロレスラーの門を叩くべく、黙々とトレーニングに明け暮れ、またプロレスラーとしての体を作るための努力もしていく。
単なる趣味でしかなかったプロレス、夢であったプロレスラーへの道を歩んでいく三四郎を応援したくなります。
これが、プロレスラーの団体に入門したところから物語が始まるのでは面白くありません。
プロレスとはあまり関係ないラグビーというスポーツからの転身だから面白いんです。
高校生の頃というのは一所懸命努力すると、体力面で本当に見違えるほど成長するものです。
だからこそ高校生当時を描いたスポ根モノというのは面白いし、好きなんです。
努力を重ね、成長していく主人公を描く物語というのは、別にスポーツに限らず最高ですね。

トレーニングが理論的に描かれている

三四郎たちの総合格闘部(柔道部)に、新たに参豪辰巳が加わることになります。
転校生の参豪は、前の高校で柔道部のキャプテン、軽量級ではありますがインターハイで上位に入るほどの実力の持ち主です。
総合格闘部もインターハイ予選に出ることになります。
参豪は三四郎たちに、柔道の基礎から教えます。
その柔道特有のトレーニング、エビ、逆エビ、腹ばいでの脇シメなど、まさに私も高校時代このトレーニングをやらされていました。
参豪は、三四郎たちにただこのトレーニングをやらせるだけでなく、どういった目的で、どのような効果があるのか、を説明します。
作者は私とほぼ同年代で、高校時代柔道部員だったからこそこのようなマンガが書けるのでしょうね。

プロレスのトレーニングも真実味がある

三四郎は、高校卒業後、いよいよ夢を実現すべく上京し、一番人気があり、大きなプロレス団体である新東プロに入門しようとしました。
しかし、たまたま出会った悪役プロレスラーの桜五郎の桜軍団に入ることになります。
ところが、この桜五郎の教える体力作り、トレーニングが半端じゃないんです。
三四郎たちに、プロレス練習の前の準備運動で、ヒンズースクワットを8,000回やらせます。
まあ、これは多少オーバーでしょうが、昔のプロレスの練習では、毎日ヒンズースクワットを1,000回から3,000回ぐらい、準備運動でやらせたそうです。
私なんか50回もやったら次の日は動けなくなってしまいます。
三四郎たちは、桜五郎の厳しい練習メニューにもついていき、徐々に強靭な体を作り上げていきます。
このへんがまた良いんですよね。

登場するキャラクターが個性的

とにかく主人公をはじめ、登場する人物がみな個性的で、シリアスなタイプの人物にもギャグを織り交ぜる。
絶妙です。
作者は絵もうまいが会話の内容も笑わせてくれます。
本当に一種の天才なんでしょうね。
笑いあり、涙あり、感動あり、血湧き肉躍るワクワク感あり、全部そろったマンガです。

作者小林まこと

昭和33年5月生まれというから私より若干若いです。
新潟県新潟市出身。
本作「1・2の三四郎」も、前半の舞台は新賀田県新賀田市、これは作者の出身地をもじったもののようですね。
高校時代は柔道部に所属。
私と年代も近いし、同じ柔道部に入っていたということで、なんか作者には親近感を感じるんですよね。
また、作者に柔道をモチーフにした作品が多いのもうなずけます。
作者の代表作としては、この「1・2の三四郎」の他に、「柔道部物語」があります。
この「柔道部物語」は、以前当ブログでも紹介しています。
抜群に面白く、今まで何度読み返したことか。
作者は、長いこと鳴りをひそめていました。
なんでも体力的な問題で一時期漫画家を引退していたそうです。
でもまた数年前から、「JJM 女子柔道部物語」で復活しました。
なお、「1・2の三四郎」は、昭和53年に第5回講談社漫画賞少年部門を受賞しています。
また「1・2の三四郎」は、「1・2の三四郎2」として続編もあります。
この続編もまた面白い。
是非読んでいただきたいと思います。

映画化

「1・2の三四郎」は、1995年に映画化されました。
主演は空手家で格闘技のK−1でも活躍した佐竹雅昭です。
ただ、残念なことにこの映画、私は見てませんので、コメントは差し控えたいと思います。

JJM 女子柔道部物語

小林まこと復活!
数年前から連載が始まり、現在進行系のマンガです。
コミック本は、今のところ第6巻まで刊行されています。
原作は、1996年に開催されたアトランタオリンピックの女子柔道61kg級で、日本女子柔道界初の金メダルをもたらした恵本裕子です。
その恵本裕子自身をモデルにした、柔道白帯の北海道旭川の女子高生が、柔道の世界の頂点を目指す物語です。
私の同僚(やはり還暦過ぎのジジイです)が、いま電子書籍版で夢中になって読んでいますが、最高に面白い、ということです。
恵本裕子といえば、アトランタオリンピックの前年、たしか世界選手権の1回戦で、期待されながらも開始早々送足払で1本負けを喫しています。
それが翌年のオリンピックへのバネになったのでしょう。
まさしく激動の女子柔道家です。
将来私も読むつもりですが、私は、マンガを読み始めたら途中で中断するのが嫌いです。
なので、連載が終わり、「JJM 女子柔道部物語」が全巻出揃ったら大人買いをして読むつもりです。
 

プロレスラーは本当に強いのか

以前当ブログで、
という本の紹介をしたときに、このことに触れています。
私は、ルールなしのガチンコで闘うのであれば、プロレスラーが最強、の筆頭になると思います。
もし興味のある方は是非お読みになってください。

まとめ

どうも、小林まこと先生(あえて先生と言わせてもらいます)の作品は、私の好みにピッタリのようです。
この「1・2の三四郎」の他にも、続編の「1・2の三四郎2」、「柔道部物語」、「格闘探偵団」、「JJM 女子柔道部物語」、などの格闘技マンガがあります。
「JJM 女子柔道部物語」以外はほとんど読破してますが、いずれも格闘技マンガの傑作だと思います。
シニアの方でも、若かりし頃を思い出し、血湧き肉躍ることでしょう。
特に柔道などのスポーツをかじったことのある方におすすめしたいマンガです。
 

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