今村翔吾著「教養としての歴史小説」読書好きなら買って損なし❗

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読書
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こんにちは、たどんです。
今回は、本の紹介です。

「教養としての歴史小説」を購入した経緯

なにか面白そうな本はないか❓
ちょくちょく本屋に立ち寄ったり、ネットサーフィンをしたり、常にアンテナを張り巡らせています。

そんなある日、最近出版された
今村翔吾著「教養としての歴史小説」
を知りました。

面白くてためになる歴史小説を紹介してくれているようです。
わたしは、当ブログでも
勢古浩爾著「定年後に読みたい文庫100冊」
について取り上げたことがありますが、こういう本でおすすめされている本を選ぶとあまりハズレがありません。

勢古浩爾著「定年後に読みたい文庫100冊」(草思社文庫)
勢古浩爾著「定年後に読みたい文庫100冊」。定年後は面白い本だけ読みたい。でも何を読んだらいいのかわからない。そんな人にオススメの1冊です。本書は格好の水先案内人になってくれるでしょう。

書店で、今村翔吾著「教養としての歴史小説」を手にとって、表紙の裏を見たところ、著者のプロフィールに

小学5年生のときに読んだ池波正太郎著『真田太平記』をきっかけに歴史小説に没頭。

と書かれていました

わたしは、今まさに、「真田太平記」の第1巻を読みはじめたところ。
著者は小学5年生、わたしは70近いおっさん。
えらい違いですが・・・。

もう買うしかありません。

「教養としての歴史小説」の簡単な内容

本書の帯には

人生で大切なことはすべて歴史小説に学べ
直木賞作家が本気で教える仕事と人生に効く歴史小説

表紙カバーの裏には

歴史は退屈でわかりにくい・・・
と思っている人は、ぜひ読み進めてください。
学校では絶対に教えてくれない歴史の楽しみ方がわかります。

と書かれています。

本書の内容は、まさしく「帯」や「表紙カバー」に書かれているとおり。
大量の歴史小説を読み込んできた、著者の知識と体験をもとに、歴史小説の素晴らしさを教えてくれる本です。

「教養としての歴史小説」の内容ピックアップ

歴史の水先案内人

歴史の勉強というと、歴史の教科書を読んだり、過去の年代を覚えたり、暗記科目という印象ですね。

しかし著者は

小説には魅力的な主人公がいて、主人公が水先案内人を務めてくれます。水先案内人に従い、一緒に歩いていくことで、その時代にタイムトラベルしたような視点で歴史の出来事を理解できるということです。
(同書・40ページ)

と歴史の教科書を読むだけでは理解が難しいが、小説がガイド役となって理解を深めてくれる、といいます。

教養は衰え知らず

教養の利点は年をとっても高めることができ、かつ衰えを知らないところです。
(同書・45ページ)

わたしのような年配者には嬉しい言葉です。

歴史小説と時代小説

わたしは今まで、歴史小説と時代小説の違いについて深く考えることはありませんでした。

しかし明確な違いがあったんですね。

歴史小説とは「歴史的な事件や人物をテーマにして、史実をもとに書かれた小説」
時代小説とは「古い時代の事件や人物を素材とした小説」
歴史小説が史実を重んじるのに対して、時代小説は単に過去の時代を背景にしているという違いがあります。
ごく簡単に言い切れば、「大河ドラマのようなものが歴史小説で、『水戸黄門』のようなものが時代小説」。
(同書・50,51ページ)

なんとなくわかったような気がしました。

一平二太郎

歴史小説の人気を一気に押し上げたのが「一平二太郎」とのこと。
(同書・68ページ)

一平二太郎とは、藤沢周平、司馬遼太郎、池波正太郎、の3人を指すようです。
なるほど、うまいことをいうもんですね。

北方謙三

著者は、北方謙三氏から

どれだけ酔っ払っても1行は書け、1日書かなかったら3日後退する
(同書・252ページ)

と指導され、以来、2018年から今まで1日も休まず書き続けているそうです。
作家の心構えとして、厳しいながらもあたたかい教えだな、と思いますが、これを読んでドキッとしました。

ついつい言い訳を考えてブログをサボりがちなわたしには、耳が痛い言葉です。

おすすめの歴史小説

本書では
① 人材活用術を学ぶための歴史小説ベスト5
② 外国の人と歴史の会話になったときに恥をかかないために、最低でも読んでおきたい歴史小説10冊
③ 歴史小説家の世代区分に従って、それぞれの世代を代表する作家と、おすすめ作品
を紹介しています。
 
①では、山岡荘八著「徳川家康」など5冊
②では、司馬遼太郎著「国盗り物語」など10冊
③では、大佛次郎、海音寺潮五郎、池波正太郎、北方謙三、山本兼一、朝井まかて、今村翔吾などの作家とそのおすすめの小説
を、簡単な解説を交えて紹介しています。

今後の本選びの参考にしたいと思っています。

著者 今村翔吾

本書のプロフィールによれば

1984年京都府加茂町(現・木津川市)生まれ。滋賀県在住。関西大学文学部卒。2022年『塞王の楯』で第166回直木三十五賞受賞。小学5年生のときに読んだ池波正太郎著『真田太平記』をきっかけに歴史小説に没頭。中学生になると歴史小説家に憧れ、月30~40冊ほど歴史小説を読み込んだ。元教師の父親がダンススクールを主宰しており、その跡とりとして20代はダンスのインストラクターとして活動。2015年、跡とりを弟に任せ、退路を断って歴史小説家を志し、段ボールをひっくり返した机で歴史小説の執筆を始めた。食べていくために埋蔵文化財の発掘調査員の職を得つつ、1日平均19時間の執筆活動をしたことも。32歳で『火喰鳥 羽州ぼろ鳶組』で待望のデビュー。師と仰ぐ北方謙三氏の教えに従い、2018年から1日も休むことなく書き続けている。
(同書・表紙カバー)

とあります。

まとめ

実はわたし、今村翔吾氏の歴史小説は今まで読んだことがありません。
直木賞受賞作の「塞王の楯」も名前は知ってましたが未読です。

今回本書を読んで、「こんなすごい人の小説なら面白くないはずはない」と思いました。
今後のわたしの読書リストに著者の名前も登録したいと思います。
(偉そうなことを言ってすみません❗)

 

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