「秘密」東野圭吾著。いつまでも心に残るラスト。名作です。

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読書
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こんにちは、たどんです。
 
今回は東野圭吾の代表作の一つ、「秘密」のご紹介です。
 
読んだのはかなり前ですが、いまだに鮮明にストーリーが蘇る、私にとっては思い出の1冊です。

簡単なあらすじ

夫は39歳の会社員。妻と11歳の娘との3人暮らし。
 
妻と娘がスキーバスで妻の実家に帰省した時、バスが崖から転落するという事故に会う。
 
妻は死亡、娘は奇跡的に助かったものの、娘の身体に亡き妻の霊が乗り移ってしまっていた。
 
周囲には内緒で、父娘のギクシャクした生活が続く中、娘が医師をこころざし、進学校として有名な高校に合格する。
 
しかし、妻の霊が宿っていた娘の身体に、徐々に娘自身の魂が戻りつつあった。
そして・・・。

読みどころ(ネタバレ注意)

「秘密」は、1,998年の刊行ですから、もう20年以上前の作品です。
 
私には娘がいますが、当時娘は高校生。
 
ついつい物語に出てくる妻と娘が、自分の妻と娘にかぶってしまい、「もし本当に私の妻と娘にこんな事が起きたら・・・」と思うと、どんどん小説に引き込まれていってしまいました。
 
また、東野圭吾は、揺れ動き戸惑う父娘の心理描写が上手い。
 
さらにラストがいい。
 
果たして妻の魂は本当に昇華したんだろうか?
 
余韻をもたせ、読者に考えさせる、切ないラストです。
 
「秘密」は、日本推理作家協会賞(長編部門)を受賞しています。
 
推理小説とはちょっと違うジャンルかと思うのですが、まあ深く考えないことにしましょう。

映画「秘密」

確か小説が刊行された翌年にはもう映画化されたと記憶しています。
 
東野圭吾の作品は映画化されたものが多い。
 
普通、原作を読んでしまうと、映画化されたものを観てもどうしても物足りなさが残ります。
 
しかし、若き日の広末涼子も可愛かったけれど、父親役の小林薫がまたいい演技をしていました。
 
原作にも負けず劣らず良い出来の映画だったと思います。

映画「転校生」人の魂(心)が入れ替わるドラマ

山中恒原作「おれがあいつであいつがおれで」を大林宣彦監督が映画化した「転校生」。
 
1982年公開の映画ですが、私はその後テレビの金曜ロードショーで放映されたものを観ました。
 
尾美としのり演じる高校生が、転校してきた小林聡美演じる女子高校生と、ちょっとしたはずみに一緒に神社の石の階段を転げ落ちてしまう。
 
するとお互いの心が入れ替わってしまった。
 
そこからが大変。
 
さてさて結末は・・・。
 
昔テレビで1回だけ見た映画なのに、心が入れ替わってしまった場面は鮮明に覚えています。
 
それだけインパクトが強い映画だったのでしょう。
 
東野圭吾の「秘密」は、この映画「転校生」が創作のヒントになっているのでしょうか?
 
俳優の尾美としのりといえば、この「転校生」の主役のほか、後に私達夫婦が大好きな「鬼平犯科帳」に木村忠吾(うさ忠)役でレギュラー出演していました。
 
うさ忠役の尾美としのりを見るたび「転校生」を思い出してしまいます。
 
「転校生」という映画、当時としては奇想天外なストーリーで評判になりました。
 
機会があれば是非観てみることをおすすめします。
 
古い映画になってしまいましたが、結構面白いですよ。
 
DVDも販売してはいますが、チト高いです。
 

まとめ

「秘密」。私の読書記録には、
「すんなり読めたが、もの悲しい小説であった。自分の家族に置き換えて読んでしまうと泣けてくる。もし私の妻が死んで、娘の体に妻の精神が宿ったら、どうなるんだろう。」
などと書いてあります。
 
私は、サクセスストーリー、ハッピーエンド、の小説が好きです。
 
そんな私が何で「秘密」を読んだのか?
 
一時、東野圭吾にハマっていた時期があって、次々と読破していた流れだったと思います。
 
もしかすると、先に書いた映画「転校生」が面白かったため、似たような内容の「秘密」も読んでみようという気になったのかもしれません。
 
「秘密」は、私にとって、非常にインパクトのある、記憶に残る小説です。
 
東野圭吾の作品は、「容疑者Xの献身」や「ナミヤ雑貨店の奇蹟」などももちろん面白いですが、「秘密」、もしよければ是非一読をおすすめします。
 

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