こんにちは、たどんです。
外国の冒険小説の中で、ゆうに30年以上も前の著作だというのに、未だ常にトップクラスの人気を誇っているA.J.クィネルの、元傭兵クリーシィシリーズ第1作です。
今読んでも面白い。
正義感の強い貴方におすすめの1冊です!
簡単なあらすじ
昔は傭兵として名を馳せたクリーシィ。
しかし傭兵を引退後、命をかけた戦いに明け暮れた反動か、人生の目的も見つからないまま酒漬けの毎日を送っていた。
そんなとき、友達からボディーガードの仕事を紹介される。
ガードするのはイタリア人の実業家の娘、11歳のピンタという少女であった。
クリーシィとピンタは次第に心を打ち解けあうようになる。
可愛いピンタのおかげで、クリーシィにも人生の意味・目的がフツフツと芽生えてきた、そんな時、ピンタがイタリアのマフィアに誘拐される。
ピンタを護ろうとしたクリーシィだが、銃で撃たれ重傷を負う。
数日後、まだ11歳だというのに男に乱暴され、惨殺されたピンタの死体が発見される。
静かに、怒りに燃えるクリーシィ。
マフィアを相手に、無謀とも思えるクリーシィの復讐がはじまる。
復讐モノは面白い
私は、復讐ものが好きです。
これは小説に限らず、テレビドラマや映画でもそうです。
自分や周りの者が被害に遭う。
だけど警察では犯人を捕まえられない。
となると自分で復讐するしかないが、気の弱い私にそんなことできるはずもない。
悪い奴らがのうのうと街を闊歩しているなんて許せない、そんな正義感はあるが自分からは何の行動にも移せない、そんな私みたいな軟弱な人であれば、こういう本を読んで、気分だけでもスカッとしたいもんです。
私が復讐モノにハマることになった小説
「モンテ・クリスト伯」アレクサンドル・デュマ著
日本では「巖窟王(がんくつおう)」という名で知られています。
なんともう170年以上も前の小説ですが、未だに読みつがれている名作です。
無実の罪で投獄された主人公エドモン・ダンテス。
長い獄中生活の末に脱獄、獄中知り合った囚人から教えられた財宝を発見する。
そして、大金持ちになった主人公が、自分を無実の罪におとしいれた奴らに次々と復習していく、というもの。
読んだのは若い頃ですが、今もまだそのストーリーだけはよく覚えています。
いずれまた読み直してから、このブログでも紹介したいと思っています。
この「モンテ・クリスト伯」が私を復讐モノ好きにさせた筆頭です。
なかなかの大作ですので、長期の時間的余裕のあるときに読むことをおすすめします。。
「定年後に読みたい文庫100冊」でもおすすめの1冊
以前このブログで勢古浩爾著「定年後に読みたい文庫100冊」の紹介をしました。
「燃える男」はその本でも推薦している1冊です。
勢古浩爾さんはその本の中で「この小説は強烈だった。というより、主人公であるクリーシィという男が強烈だった。」(出典:同書286頁)
と手放しで絶賛しています。
まとめ
私がつけている読書記録には、「私の好きな復讐ものなので、楽しみにして読み始めた。元傭兵クリーシィの活躍を描いたものだが、復讐するまでのくだりが長すぎる。」と、結構手厳しい評価を下しています。
これは、読んでみて面白かったからこその厳しい評価で、私は、残虐な場面やかわいそうな場面はあまり好きではありません。
11歳の可愛い少女が陵辱され、惨殺されてしまうまでの経緯などもっとあっさり書いて欲しかった、という私の勝手な願望を読後感で綴ったものです。
しかし、後半の復讐が開始される場面からはなかなか読み応えがあります。
是非一読をおすすめします。