こんにちは、たどんです。
今、出す本、出す本、増刷を重ね、ベストセラー作家の域に入ったともいえる和田秀樹氏の本のご紹介です。
和田秀樹
1960年生まれ。
東京大学医学部卒業。
精神科医を経て、現在、日本大学常務理事、ルネクリニック東京院院長、 立命館大学生命科学部特任教授 など。
著者が昔出版した
・ 受験は要領
は、受験生の間でバイブルとなり、近年出版した
・ 80歳の壁
は、シニアのバイブルとなっています。
「70歳から一気に老化する人しない人」
昨年お亡くなりになった、近藤誠医師は、ベストセラーとなった『患者よ、がんと闘うな』『がん放置療法のすすめ』『医者に殺されない47の心得』などの著作の中で、がん放置療法を唱え、既存の標準治療に一石を投じました。
和田秀樹氏も、従来の医学界の常識にとらわれないという意味では近藤誠医師と相通ずるところがあります。
本書の内容と感想
健康診断
著者は、健康診断を受ける必要などない、と考えます。
たしかに、現在の平均寿命を見ると、男性が81.64歳、女性が87.74歳(令和2年調べ)。
男性の多くは会社勤めなどをしていて健康診断も定期的に受けてきた。
しかし同世代の女性は専業主婦が多かったため、男性に比べ健康診断などを受ける機会は少なかった。
もし、健康診断が本当に効果のあるものなら、女性に比して男性の寿命が延びてもいいものですが、実際の統計はそのようにはなっていません。
(同書・6ページ)
これはわたしも本当にそう思います。
わたしの妻も専業主婦で、毎年健康診断(人間ドッグ)を受けるようになったのはわたしの定年後のことです。
わたしの現役時代の同僚で、やはり専業主婦の奥さんのほとんどは健康診断を毎年なんて受けてませんでした。
健康診断の時期になるとその検査結果に一喜一憂します。
もう20年も前のことですが、毎年健康診断を受けていたわたしの同僚が、あるとき検査に引っかかりました、
しかし、その時にはすでに手遅れということで、半年後に亡くなりました。
「がん」でした。
まだ40代で、進行も早かったのでしょうが「毎年健康診断を受けることに意味あるのかな?」とその時は本当にそう思いました。
今わたしは、毎年妻と人間ドッグを受けています。
もちろん悪い病気の早期発見という意味合いもありますが、1年に1回、自分の体の中を知るのに良い機会、くらいの気持ちで受けています。
健康寿命
健康寿命とは、心身ともに自立していられる年齢のことを意味し、その年齢は、男性が72.68歳。女性が75.38歳です(令和元年調べ)。
つまり、平均して男性は73歳、女性は75歳で、誰かの介助が必要になる。
(同書・3ページ)
平均寿命も大事ですが、いくら長生きしても寝たきり状態では寂しいですよね。
そこで健康寿命。
しかし、古希を目前にひかえたわたしは、平均健康寿命まであと数年。
わたしの健康寿命を1年でも1日でも伸ばすため、明日から健康に良いことをしたいと思っています。
コレステロール
ここで声を大にして言いたいことがあります。「コレステロールは体に悪い」というのはフェイクニュース、間違った思い込みだということです。
むしろ、老後を元気に暮らすためには、コレステロールは不可欠な物質だといえます。
(同書・32ページ)
コレステロールが多すぎると「高コレステロール血症」となり、動脈硬化を引き起こすリスクが高まるのはたしかです。でも少なすぎても、血管がもろくなり、脳卒中を起こしやすくなります。
(同書・33ページ)
わたしの妻も「コレステロールが高い」ことを指摘され、もうかなり長い期間薬を飲んでます。
本書を読むと、コレステロールを抑える薬は本当に必要なのかな?と思ってしまいます。
脳への刺激
著者は、脳の老化を防ぐには前頭葉の刺激をする必要がある、といいます。
そして
政治的な主張が似たような本ばかりを読む傾向の人もいますが、自分の思想とは真逆の、相容れない意見の記事や本をあえて読んでみるのも、脳への刺激という点ではとてもよい方法です。もし、思想が左寄りの人だとしたら、たまには右寄りの作者の本も読んでみましょう。
仮にあなたが政治について保守的な志向の持ち主で、新聞は産経新聞、雑誌は『正論』の愛読者だったとするならば、正反対の論調で知られる朝日新聞、あるいは『世界』や『週刊金曜日』などの雑誌を読んでみる。
(同書・152ページ)
わたしは公務員だったので、思想的にはどちらかといえば保守的かもしれません。
ただ著者があげている「産経新聞」、雑誌「正論」、「朝日新聞」、雑誌「世界」・「週刊金曜日」はどれも購読してません。
以前新聞購読していたときは「読売新聞」でした。
野球の巨人ファンなものですから。
まとめ
和田秀樹氏の本はどれもサラッと読めます。
文章がうまいんですね。
医学界の常識からすれば、著者の意見は異端の部類に入るのでしょうか。
近藤誠医師とか著者とかいろんな意見があって良いと思います。
最終的に判断するのはわたし達自身ですから。
結局、本書の著者がいいたいのは、あまり心配ばかりせず、好きなことをして楽しく生きる。
これが「70歳から一気に老化する人しない人」の大きな分かれ目だということでしょう。