こんにちは、たどんです。
今回ご紹介するのは「心霊探偵八雲」です。
これはシリーズ物となっており、現在まで第11巻目が刊行されています。
最初、スピリチュアルものが好きな妻が読んでいたのですが、ちょっと借りて読んだらはまってしまいました。
簡単なあらすじ
死んだ人間の魂が見えるという、赤い左目を持つ男、斉藤八雲の活躍を描いた物語。
大学生の小沢晴香。
晴香の友人が、幽霊が出ると噂のある廃屋に行ったところ、恐ろしい体験をしたのか、うわ言をつぶやいたまま覚醒しない。
晴香の大学のキャンパスに映画研究同好会の部室があり、そこで寝泊まりしている八雲が、霊感を持っている、という噂を耳にする。
そこで、友人のことを相談しに八雲を訪れる。
八雲は寝癖がひどく、眠そうにしているが、なかなかイカシタ青年であった。
晴香は、こんな案件は他に相談するところもないので、調査を依頼すると、八雲は依頼料を要求してきた。
あきれてその場から帰ろうとした晴香に、八雲は「信じる信じないは君の自由だが、だけど僕には――死んだ人の魂が見えるんだ」と話す。
晴香は八雲の言葉を信じ、問題解決を依頼した。
ここから八雲の活躍が始まる。
「心霊探偵八雲」の読みどころ
「心霊探偵八雲」は、純粋な謎解き、推理小説のたぐいではありません。
死者の魂が見えるという特殊な能力を活かし、死者の魂をイトグチに事件を解決する。
これは、いくつもの証拠を積み重ね、犯人にたどり着くという謎解き、推理小説ファンにしてみれば、ルール違反ということになるでしょう。
スピリチュアルなものが好きな人へ
100人いればそれぞれ個性が違うように、いろんな小説があってもよいのでは?
推理小説やミステリーも決まった型などありません。
要は読んで楽しければいいのです。
本作品を最初に読み始めたのは妻です。
実は私も妻も、昔からスピリチュアルなものが好きで、私なんか結構信じている方かもしれません。
昔はやったスプーン曲げのユリ・ゲラー(この人の場合スピリチュアルと言えるのかな?)から始まって、宜保愛子さん、江原啓之さん、美輪明宏さん、などのTV番組は、まず欠かさず見ていました。
また、外国では、超能力を活用した捜査官がいるそうで、そのTV番組などもよく夫婦で見ています。
そんな私たちだから本作品にはまったのかもしれません。
スピリチュアル好きの人にとっては間違いなく面白い小説です。
主役の八雲を支える人たちがまた良いんです
赤い左目と死者の魂が見えるという特殊能力を持って生まれた八雲の苦悩。
その悩み、苦しみが、晴香によって徐々に癒やされていきます。
八雲は決して偏屈な男ではなく、もともと優しい性格だったのです。
自分の本心はなかなかあかせない、強情で頑固者の二人、その二人の掛け合いも面白い。
少しじれったくなりますが・・・。
また、八雲の叔父、なんだかんだ言って八雲を頼りにする刑事たち、ひねくれた物言いをする八雲に対し、頼もしく思い、暖かい目で見守っている。
両者の会話にもそんな雰囲気が感じられ、人の死という暗い話にも明るさを添えています。
「心霊探偵八雲」シリーズ
「心霊探偵八雲」はシリーズもので、これまで11巻以上刊行されています。
・第1話 赤い瞳は知っている(2004年10月)
・第2話 魂をつなぐもの(2005年3月)
・第3話 闇の先にある光(2005年7月)
・第4話 守るべき想い(2005年11月)
・第5話 つながる想い(2006年3月)
・第6話 失意の果てに(2006年12月)
・心霊探偵八雲 SECRET FILES 絆(2007年6月)
・第7話 魂の行方(2008年2月)
・第8話 失われた魂(2009年8月)
・第9話 救いの魂(2012年3月)
・第10話 魂の道標 (2017年3月)
・第11話 魂の代償 (2019年3月)
第8話までは順調なペースで刊行されていましたが、第9話と第10話がだいぶ間隔が開いています。
・第11話 魂の代償 (2019年3月)
第8話までは順調なペースで刊行されていましたが、第9話と第10話がだいぶ間隔が開いています。
妻とも、なかなか次の巻が出ないね、と半分諦めかけた頃に刊行される、そんな調子でした。
また、「心霊探偵八雲」シリーズは、やはり人気があるのでしょう。
テレビドラマ・漫画・舞台・テレビアニメ化されていて、小説はシリーズ累計で680万部を売り上げているそうです。
私も妻も小説以外は見てません。
もし機会があれば漫画でも見てみようかな、とは思っています。
また、「心霊探偵八雲」シリーズは、全巻読まないといけないのか、といえばそうではありません。
1話である程度完結します。
でもやはり、もし読まれるのであれば、第1話から読まれることをおすすめします。
シニアが読んでも楽しめる小説か?
これは私の個人的な見解ですが、「心霊探偵八雲」シリーズは、20歳前後の若い世代をターゲットにした小説ではないか、と思います。
したがって、全てのシニアに自信を持っておすすめできる、という小説ではありません。
やはり、私たち夫婦のようにスピリチュアルに興味がある方にまず読んで欲しい小説です。
まとめ
死者の魂が見え、死者の声を聞く、そんな八雲のような人が本当にいたのなら、迷宮入りの事件なんかなくなるんでしょうね。
犯罪被害者の親族としてみれば、やはり犯人を捕まえて、厳しく処罰して欲しい、というのが本音でしょう。
犯罪被害者給付金制度、というものがあります。
しかし、お金をもらっても死んでしまった人は帰らない。
幸い私はそんな思いをしたことがありませんが、悪を憎む気持ちは人並みに強いです。
八雲のような超能力を持った捜査官、出てこないかなあ・・・。