「モンテ・クリスト伯」これを読んだらあなたも復讐モノの虜。

読書
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こんにちは、たどんです。
今回は、アレクサンドル・デュマ著「モンテ・クリスト伯」のご紹介です。
170年以上前の作品なのに、未だに読みつがれている、驚きの小説です。
私は、基本的に同じ小説を2回読むことはありません。
ストーリー・結末がわかっている小説を読んでもあまり面白くないからです。
でも、「モンテ・クリスト伯」は例外の1冊です。

簡単なあらすじ

謀略により無実の罪で投獄される

自分の婚約披露パーティーの最中に、無実の罪で捕らえられた主人公エドモン・ダンテス。
マルセイユの船乗りにだったダンテスが船長に昇進することをねたんだ会計士、ダンテスの恋敵、自己の保身のためダンテスを社会から抹殺したい検事、などそれぞれの思惑から濡れ衣を着せられ、政治犯が収容されるマルセイユ沖の孤島の牢獄シャトー・ディフに投獄されてしまう。
ダンテスは検事らの謀略により、一生涯牢獄から出ることができないよう仕組まれてしまった。

ファリア神父との出会い

ダンテスは、牢獄の中で失意の日々を過ごしていたが、やがて隣の独房に投獄されていた老人ファリア神父と出会う。
ダンテスに同情したファリア神父は、ダンテスに様々な学問を教え、紳士にふさわしい男へと育て上げていった。
しかし、ファリア神父が病に倒れ、モンテクリスト島に隠された財宝の隠し場所ををダンテスに教え、死亡する。

脱獄、財宝の発見、そして復讐

ダンテスは、神父の遺体になりすまし、脱獄に成功する。
投獄から14年の年月が過ぎ、20歳前の若者だったダンテスは34歳になっていた。
財宝の発見を発見したダンテスは、莫大な財宝を利用して、9年の後、イタリア貴族モンテ・クリスト伯爵を名乗ってパリを訪れる。
ここからダンテスの、富と権力と知恵を駆使した、3人への復讐劇が始まる。
 
珍しくあらすじが長くなってしまいました。
岩波文庫版は全7冊、だいたいこんな長編小説のあらすじを、簡単に述べようとするのが無理なんですよね。

「モンテ・クリスト伯」の読みどころ

無学なダンテスが勉強して教養人に変貌していくところ

無知無学であったダンテスが、ファリア神父の教えを受けて、勉強を重ね、徐々に教養を身につけていく過程が描かれる。
これがアクション小説の復讐ものであれば、武術や格闘技の厳しい訓練をするのでしょうが。
ファリア神父のおかげでダンテスは、獄中にいながら、一流の紳士にもひけをとらないほどのあらゆる教養を習得していく。
努力して、男が成長していく場面、私は好きです。

大金持ちになってもすぐに復讐に着手しないところ

財宝を発見し、莫大な財産を手に入れたダンテスは、金の力にモノを言わせてすぐ復讐を始めるようなことはしませんでした。
9年という長い年月をかけて、イタリア貴族の伯爵という地位を築き上げ、仇敵3人の動向もじっくり調査する。
まさに用意周到、それだけに復讐にかける熱意が伝わってきます。

なんといっても復讐を遂げる場面

ダンテスが、一人も復習できずに無念の死を迎えたとしたら、この小説もこんなに長い間読みつがれることはなかったでしょう。
人間誰しも共通する気持ちだと思いますが、意に反した不合理な仕打ちを受ければ仕返ししたい。
現実にはできないにしても、せめて小説の中ではこの正義の思いを遂げて欲しい、と思っています。
「モンテ・クリスト伯」は、そんなあなたの思い、願いをかなえてくれる小説です。

復讐ものの小説にはまったきっかけとなった物語です

私が「モンテ・クリスト伯」をはじめて読んだのは高校生の時でした。
当時は海外の推理小説にはまっていた時期で、未だに何で「モンテ・クリスト伯」を手にとったのか覚えてません。
でも、インパクトは強かった。
勉強そっちのけで、1日1冊ペースで読んでしまったことを覚えています。
復讐ものは面白い。
「モンテ・クリスト伯」は私に復讐ものの面白さを教えてくれた本です。
当ブログでも、海外の復讐ものの代表作「燃える男」を紹介しています。
また、復讐ものとはちょっと意味合いが違いますが、テレビドラマ「必殺シリーズ」も紹介しています。
もしよければご覧になってください。

ディーン・フジオカ主演「モンテ・クリスト伯 -華麗なる復讐-」

私が「モンテ・クリスト伯」を再読したのは、実を言うとテレビで「モンテ・クリスト伯」が放映されたからです。
ドラマは日本版に編集されていますが、内容は原作からかけ離れるようなことはなく、なかなかできた面白いドラマでした。
視聴率は今ひとつ盛り上がらなかったようで残念です。

まとめ

実はこの「モンテ・クリスト伯」、当ブログで皆さんに紹介するか迷ったんです。
というのも、岩波文庫版で全7冊、大作です。
しかし思い返せば、以前当ブログで、北方謙三著「水滸伝」全19冊、を紹介しています。
私に復讐ものの小説の面白さを教えてくれた「モンテ・クリスト伯」、どうしても紹介したかった。
明治時代、日本人向けに翻訳されましたが、日本では「巖窟王(がんくつおう)」という名称で知られています。
世界では170年以上前から、日本でも明治時代から読みつがれてきた名作。
まだ読んでない方はぜひご一読をおすすめします。
 

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