藤原正彦著「国家の品格」日本人なら是非読んでおきたい1冊。

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こんにちは、たどんです。
今回は、藤原正彦著「国家の品格」(新潮新書)のご紹介です。

本書の簡単な内容

アメリカで教鞭をとったこともある著者は、一時期アメリカの「論理至上主義」にかぶれていたが、帰国後我が日本ではいくら論理的に正しくても物事がうまく運ばないことを知る。
そして、著者は、グローバリズムを排し、日本特有の普遍的価値である「情緒と形」こそが大切であると説く。
情緒とは、自然に対する感受性、形とは、武士道精神。
その情緒と形を日本人一人一人が身につけた時、品格ある国家となる。

私が受けた教育

自虐史観(じぎゃくしかん)というのでしょうか?
私が学生の頃、歴史の先生からは「日本はアジアの国々を侵略した。悪いことをしてきた。」と教えられてきました。
私はまだ世の中のこともよくわかっていない年令でしたから、「戦前の日本人って野蛮で乱暴な人だったんだなあ。」と、あまり良い気持ちはしませんでした。
私の母方の叔父は、太平洋戦争で中国へ出征し、戦ったそうです。
その叔父からよく戦争の話をききました。
でも当時は、学校で自虐的な教育を受けていたものですから、
戦争に行った叔父=野蛮、乱暴な人
という印象が強く、叔父があまり好きにはなれませんでした。
小さい頃からの教育の影響というのは大きいものです。
今思えば、先生のほとんどは「反体制、反アメリカ」、英語の先生や周囲の大人たちは「これからは英語だ。」という雰囲気でした。
ただ、著者が信奉する新渡戸稲造著「武士道」を読め、などという先生は一人もいなかったことだけは間違いありません。

共感を覚えるところ

実は私、本書は再読です。
2005年(平成17年)に刊行されてすぐ読み、日本人ってすごいんだ、と嬉しくなったのを覚えています。
その後10年以上経ち、もう内容もすっかり忘れていました。
ところが最近になって、慰安婦や徴用工の韓国発のニュースが目につくようになり、気分的に滅入っていたところ、本書のことを思い出し、今回再読したのです。
読んで良かったです。
あらためて日本人に生まれてよかったな、と思いました。

「論理」はたしかに大事だが

著者の言うように、世の中には論理的に明快に答えられないことがたくさんあります。
卑怯なことはするな!
弱い者いじめはするな!
著者は「ダメなものはダメなんだ。」と理屈抜きで教え込めばよい、といいます。
私も大賛成です。
そういえば高校生の頃、学校の校則に文句をつける同級生がいました。
ホームルームなどで先生に理屈っぽく語っていましたが、その同級生はとても気分が良さそうでした。
高校生になってちょっと知恵がつき、先生に文句を言う自分が格好良く思えたのでしょう。
私は「うるせい奴だなあ。」と思って相手にもしませんでしたが。
先生も「校則は守れ。」とだけ言えば良かったんじゃないでしょうか。
私は今でも、「論理的」と「理屈っぽい」と同義語のような気がします。
余談ですが、論理的というか理屈で言い負かされると、自分が間違えているのはわかっていても非常に腹が立つんですよね。
まだまだ器の小さい人間です。

英語より読書

我が家の孫が今度幼稚園に行くんですが、なんでも幼稚園で英才教育とかで英語の授業も取り入れる、という話をききました。
著者は、小さい頃から英語の勉強をするよりも、日本語の本を読め、と言います。
私もそのとおりだと思います。
実は私、小さい頃からの教育の影響で、「英語ぐらいできなくちゃ。」と中年になるまでコツコツと英語の勉強は続けていました。
結局自分には英語の素養はないと諦め、以後は英語の勉強の時間も読書にあてています。
もっと早く英語など諦めれば、もっと多くの本を読めたのになあ、なんて思ったりもします。
私と同年配の人でも、英語が得意な人は結構います。
ただ、皆「使う機会がないのでせっかくの英語が錆びついちゃう。」と嘆いています。
もったいないことです。

情緒と形

著者によれば、
「日本の生み出した普遍的価値のうち、最大のものは、もののあわれ、自然への畏怖心、跪(ひざまず)く心、懐かしさ、自然への繊細で審美的な感受性といった美しい情緒です。それに加えて武士道精神という日本独特の形です。」
(同書135ページ)
この情緒と形があるからこそ、日本への観光客が引きも切らないのでしょう。
季節には四季があり、海あり山あり、また伝統ある神社仏閣もある。
さらには、「武士道」を学ぼうと来日する外国人も多いと聞きます。
日本人は、どこかの国のように、何でもかんでも「我が国が発祥だ。」などと誇張したりはしません。
漢字にしたって外国からの輸入文化を取り入れ、それを我が国に合うように昇華する。
素晴らしい国です。
聞いた話ですが、反日国と言われる中国や韓国も、日本は旅行に行きたい国のうち常に上位をしめているようです。
日本古来の伝統文化をこれからも大事にしていきたいものです。

著者藤原正彦

藤原正彦(ふじわらまさひこ)は、1943年(昭和18年)生まれ。
作家新田次郎と藤原ていの次男です。
新田次郎といえば、代表作「八甲田山死の彷徨」で有名ですね。
著者藤原正彦も、ベストセラーとなった本書のほか、「若き数学者のアメリカ」など著書が多数あります。
なかなか文章の上手い方だと思います。
余談ですが、本書のタイトルの「品格」という言葉は、2006年(平成18年)の新語・流行語大賞となりました。
その後、坂東眞理子著「女性の品格」など、本書に便乗するような形で「品格」という言葉を使った本やドラマが相次ぎました。
坂東眞理子著「女性の品格」などは、本書以上のベストセラーになったようですが、私はどうも今ひとつ素直になれず、「女性の品格」は読んでません。

まとめ

自虐史観的な教育で育てられた我々シニア世代。
私などは本書が刊行された時には50歳を過ぎてました。
できるならもっと若いうちに本書を読みたかった。
そうすれば、グローバル化なんぞにかぶれることなく、もっと日本古来の伝統文化を知るため、読書や国内の旅行に時間を費やしていたことでしょう。
でも、今からでも遅くない。
日本人の誇りを取り戻すぞ!
 

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