こんにちは、たどんです。
みなさんは、日本の「知の巨人」といったら誰を思い浮かべますか?
故人では南方熊楠、立花隆、渡部昇一、などでしょうか。
では日本の「現代の知の巨人」といったら?
数々の著作で知られる佐藤優氏、出口治明氏などが挙げられるそうです。
今回は、日本の「現代の知の巨人」、出口治明氏の本を2冊読んでみました。
著者出口治明
1948年生まれ。
現・立命館アジア太平洋大学(APU)学長
京都大学法学部を卒業。
日本生命保険相互会社を経て、2008年、還暦で世界でも初めてのインターネット生命保険会社であるライフネット生命を立ち上げた。
今まで読んだ本が1万冊以上、1000を超える世界の都市を訪れたという。
「現代の知の巨人」とも言われ、おもな著書には
・ 生命保険入門 新版
・ 仕事に効く教養としての「世界史」I・II
・ 全世界史(上)(下)
・ 「働き方」の教科書
・ 人生を面白くする 本物の教養
・ 人類5000年史I・II
・ 哲学と宗教全史
などがある。
「本の『使い方』」
かんたんな内容と感想
読書方法
読書家で知られる著者は、「速読」ではなく「熟読」をすすめています。
目次もほとんど読まないらしいのです。
(同書・141ページ)
これは巷にあふれる読書術とは一線を画していると思います。
でもわたしも、著者と同じような読み方をしています。
わたしはこれまで、何冊もの「速読術」なる本を読んできましたが、読むスピードは一向に早くなりません。
また、目次なんか読まずにいきなり本文を読み始めるほうです。
この年になって今更、読書の方法を変えようとしても無理です。
わたしの今までの読書の方法が決して間違っていたわけではないんだ、と勇気づけられたような気がします。
図書館の利用
また著者は、蔵書は昔処分してしまい、それ以来あまり本は買わず、図書館を利用することをすすめています。
(同書・120ページ)
今のわたしもそうです。
読了した本は処分し、未読本のほとんどを自炊しました。
以来あまり本は買わず、自炊した本を読むか、図書館で本を借りるか、また買うとしても、かさばる紙の本ではなく、電子書籍をときどき買うくらいです。
古典
著者は、当然といえば当然ですが、やはり古典をすすめています。
ただ、その古典の選び方として
古典を読み慣れていない人は「薄い本」から読む
ことをすすめています。
(同書・107ページ)
たしかにいきなり厚い本を読み始めても挫折するのが関の山。
わたしも以前
・ プラトン「ソクラテスの弁明」
・ ショーペンハウエル「読書について」
など薄い本を読み、読了したときに
俺は古典を読んだ
という満足感に浸ったのを覚えています。
未知の分野の勉強
一方著者は、未知の分野の勉強の仕方、として
新しい知識を得るときは「厚い本」を最初に読む
ことをすすめています。
(同書・80ページ)
その理由は「分厚い本に、それほど不出来な本はない」と考えているからだそうです。
なるほど、未知の分野を勉強する際、わたしなんかどうしても最初に入門書的な薄い本を選んでしまいます。
いつか著者の方法も試してみたいと思います。
おすすめ本
なお本書には、文中で「目的別のお薦め本」として50冊近くの本があげられています。
わたしも今後の読書の参考にしたいと思います。
「還暦からの底力」
副題は「歴史・人・旅に学ぶ生き方」
著者の新書ということで読んでみました。
内容は
第一章 社会とどう向き合うか
第二章 老後の孤独と家族とお金
第三章 自分への投資と、学び続けるということ
第四章 世界の見方を歴史に学ぶ
第五章 持続可能性の高い社会を子供たちに残すために
以上の論点について、著者の博識ぶりが繰り広げられています。
しかし、わたしには今ひとつ興味の湧かない内容でした。
古典や歴史を学ぶ重要性についても書かれていましたが、さして目新しい内容ではなく、サラッと流し読みで終わりました。
まとめ
今回は、「現代の知の巨人」として有名な、出口治明氏の著書を2冊読んでみました。
わたしがおすすめしたいのは「本の『使い方』」です。
還暦を過ぎたわたしが興味を惹かれた「還暦からの底力」の方はちょっと期待はずれでした。
著者の本で、今私が読みたいと思っているのは
ビジネス書大賞2020 特別賞(ビジネス教養部門)を受賞した
「哲学と宗教全史」
です。
ただ、 Kindle版でも2000円以上します。
それがネックです。