「読書の技法」若き知の巨人の読書術・勉強術を真似てみよう。

読書
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こんにちは、たどんです。
今回は、佐藤優著「読書の技法」の紹介です。
元外交官で、作家として有名な著者の読書術・勉強術。
私のような凡人にはとても真似できませんが、非常に有意義でした。

著者佐藤優

著者の佐藤優氏については、読書家の人であればほとんどの方がご存知と思います。
外交官として働いた後、鈴木宗男議員との絡みで逮捕され、500日を超える拘留の後保釈、その後外交官を失職となりました。
保釈後の著者の精力的な活動はご承知のとおりです。
思想・心情の面からは、著者に対していろいろな意見もあると思います。
でも、私はそういうことはあまり気にしません。
還暦オヤジの読書人生、読んで勉強になれば、面白ければいいんです。
いずれご紹介することもあるとは思いますが、著者には本書以外の代表作として、
「国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて」
「自壊する帝国」
「獄中記」
などがあります。
どれも面白いですよ。

読書の技法

それでは、本書「読書の技法」を読んでの感想を、思いつくままに述べていきたいと思います。

掲載されてる写真が良い

本書では、最初に、著者の書斎の内部の様子、書棚、読書中の本、ノート、文房具、などなどカラー写真が載っています。
この写真が非常に良い。
著者の知識の源となっている膨大な書籍類、熟読するときの本へのチェックの仕方、ノートのとり方、がよく分かるような構成になっています。
本文を読みながらも何度か写真を見返したりしていました。
自分の読書や勉強の仕方を余すところなく写真で公開する知識人というのは、今まであまり見たことがありません。

多読の秘訣

著者は、月平均で300冊、多い月には500冊以上を読破するという。
私も読書は好きなので、これだけは断言できますが、1冊1冊きちんと文字を追い読書をしたら、月300冊を読破するというのは無理です。
いや、できるかもしれませんが、寝る時間以外をすべて読書に費やすことになるでしょう。
しかし、著者佐藤優氏は、メディアにもよく出ていますし、その他にも講演もかなりなされているはずです。
さらに、膨大な量の執筆活動。
それで月300冊なんていう読書ができるはずがない。
本書を読んで、その秘訣がわかりました。
「超速読」、「普通の速読」、「熟読」を使い分ける。
もっとも私なんかその方法を使っても全然無理ですが・・・。

基礎知識は大事だ

著者は、本書の43ページで、基礎知識の重要性を強調しています。
著者によれば、ロシアのエリートは、大学入学前に、特に歴史や国語の高校までの教科書を読み込むそうです。
そうすると、大学に入ってから、驚くほどの速度で大量の本を読みこなすことができるそうです。
全く同感です。
私も、専門書ではなく歴史小説なんかを読んでいても、自分の歴史に関する知識が乏しいことに何度も気付かされたことがあります。
そこで著者は、本書の中で、おすすめの教科書を紹介しています。
主体性がなく、何でもマネする私は、高校時代に使っていた山川出版社の世界史と日本史の教科書を買って読んでみました。
途中、還暦過ぎたオヤジが、なんで高校の歴史の教科書なんか読んでるんだろう?
とも思いましたが、サラッと読み終わってみると、結構勉強になったなあ、という充実感がありました。
その後の読書でこの勉強が生きたかどうかはわかりません。

ノート1冊主義

著者は、読書ノートやスケジュール、日記など、すべて大判の1冊の大学ノートに時系列に集約しています。
そこで私も、またまたマネをして大学ノートを買いました。
著者の方式をマネしてみたのです。
ただ、これはすぐ挫折しました。
だいたいズボラで面倒くさがり屋の私に、読んだ本の抜書なんかできるわけがありませんでした。

シャーペンを使う

著者は、本にラインを引いたり、メモを書き込むのにシャーペンを使っているようです。
シャープペンシルではなく、シャーペンという言い方がいいですね。
文房具好きの還暦オヤジは、だいたい本に線を引くときは赤鉛筆を使っていました。
赤鉛筆の方が目立つし、後で見返した時に「読んだ感」があるんですよね。
しかし、何でもマネしたがるオヤジは早速太めのシャーペンを試しました。
しかし、しばらくしてわかりました。
私が好んで読む小説、その小説を読むとき線を引くことなんかほとんどありません。
したがって、シャーペンも用無しになってしまいました。

まとめ

私は昔から、読書術、勉強術、整理術、仕事術などのノウハウ本が大好きなんです。
日本には、当然読書家と言える方が数多くいます。
その読書家の中でも、ご自分で読書に関する本を出されている方で、私が読んだことのある人といえば
・ 渡部昇一
・ 松岡正剛
・ 出口治明
・ 谷沢栄一
・ 立花隆
・ 児玉清
・ 内藤陳
など、数え上げたらきりがありません。
その方たちに比べたら、著者佐藤優氏はまだ若い部類に入るのかもしれません。
しかし、著者の膨大な量の執筆活動の源が、これまた膨大な読書量によるものであることは間違いないでしょう。
そして、自分の読書術や勉強術を、あますとことなく公開してくれている著者に対し、敬意を評します。
老若男女を問わず、読書好きの方にはおすすめの1冊です。

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