こんにちは、たどんです。
今日は、「必殺仕掛人(ひっさつしかけにん)」のご紹介です。
いつもテレビドラマの紹介は妻(凛子)がしていまが、今回は私のおすすめ時代劇を紹介します。
必殺シリーズはここから始まった
「必殺仕掛人」は、私を時代劇好きにしたテレビドラマです。
「必殺仕掛人」は、1972年(昭和47年)9月から翌1973年4月まで、全33話、テレビで放映されました。
原作は池波正太郎著「仕掛人・藤枝梅安」、主演は、緒形拳、林与一です。
「必殺仕掛人」が放映されたのは、ちょうど私が高校生の頃です。
私の死んだ父も時代劇が好きだったので、一緒になってテレビにかじりついてみていました。
皆さんは、「必殺シリーズ」といえば「藤田まこと」を思い浮かべるかもしれません。
でも藤田まことは、第2シリーズの「必殺仕置人」から登場します。
「必殺仕掛人」のあらすじ
「必殺仕掛人」は、仕掛人といういわゆる殺し屋を主人公とする物語で、必殺シリーズの第1弾です。
緒形拳が演じる針医者を正業とする藤枝梅安、林与一が演じる剣の腕が立つ浪人西村左内、その元締として山村聡演じる口入(くちいれ)稼業の音羽屋半右衛門、という殺し屋チームが、依頼人からお金をもらい、法で裁くことのできない悪人を始末(殺す)、という物語です。
いくら「はらせぬ恨みを晴らす」とはいえ、殺し屋を主人公とする時代劇は、「必殺仕掛人」以前にはなかったのではないでしょうか。
主な配役
緒形拳
藤枝梅安役。針医者の商売道具と同じ針を武器に殺人を請け負う。
私は、「必殺仕掛人」で緒形拳という役者を知りました。
その後、緒形拳の主演する映画で私の記憶に残っているのが、
「復讐するは我にあり」
「楢山節考」
「おろしや国酔夢譚」
などです。
また、緒形拳の次男が俳優の緒形直人、というのは有名な話ですね。
林与一
西村左内役。妻子を大事にする真面目人間。だが、仕掛人になる前は辻斬りで生計を立てていた。
「必殺仕掛人」で初めてこの役者を知りました。
元歌舞伎役者だけあって、顔立ちも男前。
山村聡
口入稼業の音羽屋半右衛門役。口入稼業とは労務者の派遣業で、現代でいえばテンプスタッフやアデコなどという企業が有名かなと思います。
この音羽屋半右衛門自身がもともと仕掛人だった。
なかなか渋い演技を見せてくれています。
私、最近まで知らなかったんですが、山村聡という役者、なんと東京帝国大学(今の東京大学)文学部を卒業しているそうです。
「必殺仕掛人」の見どころ
藤枝梅安の殺しのテクニック
やはり藤枝梅安の殺しのテクニックでしょう。
針を使って悪い奴らの首や眉間を刺して殺す。
私にとっては、それまで見たことのない斬新な方法でした。
また、藤枝梅安は、針のお医者さんなので、人を殺す以外にも、針で心臓を蘇生し生き返らせたり、針で人の記憶をなくさせたり、といろいろ見せ場を作ってくれています。
でも、真似する人が出てきたら、と思うと、今考えると危険なドラマですよね。
法で裁けぬ悪人を懲(こ)らしめてくれる爽快感
当時私は高校生でしたから、世の中にはいろんな悪い奴らがいて、他人に迷惑をかけながらも警察に捕まることなく、のうのうと街を闊歩してる、そんな奴らが多くいるのを知っていました。
金と権力の何たるかが少しずつ分かってきた年頃だったと思います。
そんな悪い奴らを人知れずこの世から抹殺してくれる。
毎回見ていてスカッとしたのを覚えています。
普通の市民が法に代わって悪いやつをさばく。
「必殺仕掛人」の影響で、どうも私はこういったストーリーが好きになってしまったようで、アメリカの映画でも「処刑人」、「パニッシャー」、古くはチャールズ・ブロンソン主演の「狼よさらば」など、大人になってからもよく観ています。
同時期に放映されていた「木枯し紋次郎」について
当時、テレビでは、中村敦夫主演の「木枯し紋次郎」という時代劇を放映してました。
原作は笹沢左保著「木枯し紋次郎」。
この紋次郎もそれまでの時代劇と違い、無宿の渡世人紋次郎の活躍を描いたもので、視聴率も30%を超えるぐらいの人気番組でした。
ドラマの中の「あっしには関わりのねえことでござんす。」というセリフが流行語になり、私もよく使っていました。
紋次郎の刀さばきを見て、「現実味があるなあ。」と感心したのを覚えています。
というのも、それまでの時代劇といえば、主人公が、いかにも剣の達人というような刀さばきでした。
ところが紋次郎は、刀の刃でたたっ斬る、というより、突いたりしたほうが多かったような気がします。
また殺陣の際、良く走り回るのも他の時代劇にはありません。
実際に剣術など習ったことのない渡世人なら、紋次郎のような刀さばきが自然だろうな、と思います。
たしか、「木枯し紋次郎」の放映途中で「必殺仕掛人」がはじまったように記憶してます。
そして、「必殺仕掛人」がはじまってからは、「木枯し紋次郎」はほとんど観てません。
私個人としては「必殺仕掛人」のほうが面白かったからです。
「必殺仕掛人」と「木枯し紋次郎」のテーマソング
「木枯し紋次郎」のテーマソングは、上條恒彦が歌った「だれかが風の中で」、この歌は当時大ヒットしました。
時代劇にはあまりあわないテーマソングでしたが、そこがまたヒットの原因だったのでしょうか。
一方、「必殺仕掛人」のテーマソングは、山下雄三が歌った「荒野の果てに」。
私はこの歌が好きで、恥ずかしながら今でもカラオケで時々歌ったりしています。
「荒野の果てに」は、必殺シリーズを通して使われ続けましたが、爆発的にヒットしたのは「だれかが風の中で」の方でした。
でも、良い歌です。
まとめ
必殺シリーズの先駆けとなった「必殺仕掛人」。
奔放な梅安(緒形拳)と生真面目な西村左内(林与一)というキャストも対照的でした。
さらに今までにないストーリーと殺しのテクニック。
今見ても面白いです。
全33話ですが、1話ずつ完結してますので、無料動画などで第1話から観なくても大丈夫。
暇で何もやることがない、そんなときにはおすすめです。
スカッとしますよ!
DVDなども販売しているようですが、高いので先ず買われる人はいないでしょう。